足かけ六年、ダライ・ラマという存在に迫るドキュメンタリー

誰も知らないダライ・ラマの舞台裏
ダライ・ラマ法王14世、テンジン、ギャツォ。観音菩薩の生まれ変わりとされる ノーベル平和賞受賞者。神々しい肩書きとともに世界中で顔を知られている人物。しかし、私たちは本当にこの人を知っているのだろうか。2歳にしてダライ、ラマ13世の転生者と認定され、ダライ・ラマ14世となったひとりの少年は、 今では多くの人から尊敬され、この世界における重要な存在となった。本作ではその人に東京の街頭で質問を募った。質問者にまっすぐに向き合い、真剣にユーモアたっぶりに答える姿から、ダライ・ラマ14世の素顔が見えてきた。

インド、ダラムサラとラダック──亡命の地で生まれたもの
チベット亡命政権で暮らす子供達は、「あるもので満足しています」とロをそろえる。その表情には教育から生まれた豊かさがある。1959年、中国の侵略と弾圧によって亡命を余儀亡くされたダライ・ラマ14世とチベットの人々。彼らはインドのダラムサラで亡命政権を作り上げだ。翌年には教育を開始。今では子供たちは言語だけでも英語、チベット語、ヒンディー語、未来の対話の為に中国語も学ぶ。本作ではチベット文化とチベット仏教の根付いた地、インドのダラムサラとラダックの取材を敢行。そこには今の日本が失ってしまったものが確かに存在していた。

暴カからは何も生まれない
2008年3月、中国チベット自治区で中国政府に対して大規模な抗議行動を行ったチベット人たちを中国政府が虐殺した。それを機にチベットの自由を求めるデモが世界各地で起き、北京オリンピック直前には聖火リレーの妨害など、連日のように報道されていた。その時もダライ・ラマ14世は非暴力を説いた。オリンピックの精神を尊重し絶対に妨害してはならないと。そのことを覚えている人はどれだけいるだろうか。あれから7年あまり、今も変わらずチベット問題は存在する。第ニ次世界大戦が終結して70年。一貫して平和を説いてきたダライ・ラマ14世は、80歳を迎えた。混沌とした世界情勢の中、2000年後の変わらぬ未来にむけて、今日も世界中を駆け回っている。

ドキュメンタリー『ダライ・ラマ14世』
1日限りの特別上映会
上映終了後、チベット亡命政府日本代表ルントック氏が、チベットの現状を皆さんに語ります。
 
日時:2018年1月20日 14時30分開場 15時上映開始
会場:福岡市中央市民センター
料金:1,000円
主催:スーパーサンガ九州
後援:ダライ・ラマ法王日本代表部事務所
協力:黒木クリニック、認定NPO法人蓮華国際ボランティア会、チベットを知る会